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05_篠山東雲高等学校

05_篠山東雲高等学校

製作者   :

所在地   :

建設時期  :

竹の伐採本数:

篠山東雲高等学校生徒9名

兵庫県篠山市(現存せず)

2016年6月~7月

孟宗竹60本

バンブーグリーンハウスを作ろうと思ったきっかけは?

本校は数年前より、地域の放置竹林の整備と伐採後の竹有効利用法の研究に取り組んできた。伐採後の竹を竹破砕機によってチップ化し、それを家畜飼料や堆肥に活用する等、地域のニーズを考えた利用を行ってきた。しかし、兵庫県篠山市内の放置竹林には直径10cmを超えるモウソウチク林が数多くあり、それらは径が太いため、破砕機でのチップ化が困難であった。割って機械に投入することも考えたが、マダケよりも処理に時間がかかるため、私たちには手が付けられないでいた。

そこで太いモウソウチクをなんとか農業利用できないかと考えていた際に、小林先生のプロジェクトを拝見し、設計図をご提供いただき製造するという運びになった。

BGHを製作する中で苦労した点、工夫した点はありますか?

BGH製作には、長さ5mを超える竹材が必要であった。篠山市のモウソウチク林は山際に多く存在していたため、その切り出しや運搬が予想以上に大変であった。また、そのモウソウチクを6つ割りにする工程も人力では困難であった。そこで、トラクタのバケットで竹を押し、自作した6つ割り器を固定した装置?に当てることで、非常に簡単に6つ割りの竹を得ることができた。また、BGHの組み立てすべて高校生が行ったが、材料さえそろっていれば、設計図を基に1回組み立て、工程や接続部のビス止め、針金での固定を経験してしまえば、あとはハウスの長さによって数スパン繰り返すことで完成できたので、最初の組み立てノウハウを全員で共有できたことがよかったと思う。一度香川のいろどりファームに生徒が見学に行かせていただいたこともよかったと思う。とにかく設計図がわかりやすいので、組み立て工程はほとんど苦労せず、日々楽しみながら完成させることができた。

BGHの使用状況(ハウスの利用、耐久性等)を教えてください。

BGHは当初、①冬場の農業生産の場(篠山は冬に雪が降り、露地での野菜栽培ができないので、農家の収入がない。そのため、その収入確保にBGHを使用しようと考えた)、②地域の方の憩いの場、この2点を目標に製作した。しかし、製作BGHに興味を持っていただいた地域の方が多く見学に来られたため、農産物生産をせずに、自由に内部を見学していただけるようにした。昨年は、京都の工業高校と連携しBGHの屋根にソーラーパネルを設置し自動かん水装置やハウスの自動巻き上げ装置の稼働試験などを実施した。このように様々な試験の実証の場や見学の場として活用している。

これからBGHを作る人へアドバイスをお願いします。

できる限り、竹林の周辺で建築することが望ましいと考えます。そうすれば材料の準備も簡単で、10人工でぼちぼちやって2~3ヶ月で完成でき、経済的にも体力的にもよいと思います。材料の竹は、長さで選ぶのではなく生育年数や同じ太さのものを選択すると仕上がりがより一層美しくなると思います。

本当に設計図がわかりやすく、工程も複雑ではないので迷うことなく製作できると思います。一度、BGHを見学に行かれ、製作に携わった方にお話を伺えば、その後の作業がよりスムーズに進みます。はしごを用いてアーチの固定などを進めると思いますが、竹の弾力で思わぬ事故が起こる可能性がありますので、作業はゆっくりと安全に進めてください。

05_篠山東雲高等学校

菊川裕幸

文章:

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