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07_KAGUYA

07_KAGUYA

製作者   :

所在地   :

建設時期  :

竹の伐採本数:

本巣市地域おこし協力隊

岐阜県本巣市

2017年3月~6月

孟宗竹30本、真竹100本

バンブーグリーンハウスを作ろうと思ったきっかけは?

香川県の眞鍋さんからBGHの存在をセミナーで知り、是非作ってみようと思い立ちました。自分の住む地域も竹林が多数あり、地主の高齢化も進み管理に業者を使っている方が増加しています。かつ獣害が酷く、露地栽培だと作物が壊滅的に食べられてしまう例もあります。そこで、この二つを解決するためにBGHを獣害の被害が激しくハウスを建設する予定の農家さんに提案しました。初めに提案した時は「何バカなことを言っているんだ」と批判的でしたが、何度か説得していくと提案に乗っていただき、建設プロジェクトがスタートしました。

BGHを製作する中で苦労した点、工夫した点はありますか?

苦労した点は施工に関することです。知人の設計士の方と話が盛り上がり、オリジナルのデザインで建設しようと話になりました。初めてのデザインでの設計であったため、問題も至る所で発生し、試行錯誤で造り上げました。一つの問題に対し、3週間何度も試行を繰り返した箇所もあります。解決策にたどり着いたときは非常に嬉しい瞬間でした。工夫した点もデザインです。ワークショップ形式で数名が一度に作業できるような設計にしました。また、アーチ部分を割る作業が大変・割竹は耐久性が弱いことを考慮し、細い真竹を割らずに使用し強度を高めました。

BGHの使用状況(ハウスの利用、耐久性等)を教えてください。

2017年の6月に建設が完成し、2季が過ぎました。夏場はスイカやメロンを中心に、秋・冬場は白菜、小松菜などの葉物や大根やラディッシュなどの根物を中心に栽培しています。特にメロンは本巣市のBGHの愛称である『KAGUYA』をブランドに〝KAGUYAメロン〟として販売することを目指しています。これが80歳の農家の大きな生きがいとなっていると、生き生きと話す農家さんの話を聞いていると伝わってきます。また、鳥害を防ぐために干し柿もハウス内で作っています。雪や台風などの自然災害に対する耐久性は問題ありませんが、アーチ部分が割れる、構造部分の腐食や虫喰いは多々あります。まだ大きな補修はしていませんが、近々部品の交換等大きな補修が必要になると感じています。

これからBGHを作る人へアドバイスをお願いします。

BGHは様々なメリットがありますが、建設に時間がかかる・多大な労力を要するなどデメリットもあります。一人で建設するのは非常に大変なため、協力者が必要になります。人を集めることは容易でなく、作業をする過程でも問題は起こります。また、外野からも「非生産的」と揶揄されることもあり、保守的な地域では全てが受け入れられるわけではありません。その反面、完成した時の達成感とサポートして下さる方々の喜びは大きいです。BGHはまだ珍しい建設物です。完成した時には多くの方が賛美し、見学に訪れます。BGHは地域の大きな財産になると信じています。

07_KAGUYA

田渕琢真

文章:

07_KAGUYA
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