10_樹冠ネットワーク
製作者 :
所在地 :
建設時期 :
竹の伐採本数:
樹冠ネットワーク
島根県江津市桜江町大貫
2019年11月5日
真竹6m約50本
バンブーグリーンハウスを作ろうと思ったきっかけは?
毎年島根職業能力開発短期大学校の住居環境科と共同で竹林整備に関する活動を行っています。学生と共に竹林整備を行いながら、建築の技術や知識を活かして伐採した竹を使って竹灯篭や竹ドーム、シェル構造等を製作しています。竹林整備の流れでBGHに関する取り組みを知り、今年度の製作物としました。今回の製作物は、ビニルハウスではなく、猿対策用に春にネットを張る予定です。
BGHを製作する中で苦労した点、工夫した点はありますか?
マニュアルでは、記載がない寸法もあり必要となる寸法を図面にしました。樹冠ネットワークのメンバーは、中山間地域に住んでおり、昔から竹とは関わり加工法や技術にも長けています。また、学生も建築に関する勉強や大工作業を学んでおり、一般的な方よりは、工具の使用も慣れていることと学校が所有している工具の数も多いと思います。今回は、21名の学生を4グループに分けて、各グループには、樹幹ネットワークの方を指導役として配しました。本活動では、2スパンのBGHを製作する予定だったので、3グループが小屋の骨組みを製作し、その間に1グループが竹割り器を使って竹を割る作業を行うなど、同時並行で作業を行い、1日で7mのBGHを製作しました。また、竹に関する維持・継承も行っていることから、円弧部分の竹の固定には、シュロ紐を使用し男結びや竹垣に使用する結び方で製作した。
BGHの使用状況(ハウスの利用、耐久性等)を教えてください。
製作したものは、猿対策としてネットを張る予定です。雪の降る地域でもあるので、ビニルハウスだと雪に対する強度が不明という理由もありました。また、畑に製作することもあり、畑の持ち主が番線で固定するとその番線が土に交じってしまうのでボルトでの固定以外はシュロ紐を使用しました。男結びや竹垣の結び方を使用し、特に問題なく固定出来ました。
これからBGHを作る人へアドバイスをお願いします。
マニュアルだけでは寸法がわからない部分もあり、使用するハウスの高さや幅に合わせて寸法を出すことが重要だと思います。また、今回は、30名ほどの人数により一日で作業を終えましたが、グループにおける作業分担と作業工程の把握により今回の規模ならば一日で製作することが出来ました。
竹口浩司
文章: